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『アサツユ』第173号(2005年12月12日発行)


 【告知】 東電交渉: 12月22日(木)午前10時 
              福島第一原発サービスホール
 【報告】 東電の 「福島のプルサーマル白紙撤回は認めない」 発言に抗議
     プルサーマル中止及び疑惑 MOX 燃料廃棄を求める
 【申し入れ】 福島県は東電のプルトニウム利用計画を認めないで!
 【エッセイ】 ほんとの気持
       専門校時代(11) ※
 【エッセイ】 くぬぎ平たより
       第61回 早いなぁ ※

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東電の 「福島のプルサーマル白紙撤回は認めない」 発言に抗議
プルサーマル中止及び疑惑 MOX 燃料廃棄を求める


 11月25日東京電力との交渉が行われました。 以下はその項目別の概要
です。

 冒頭、東電の 「福島のプルサーマル白紙撤回は認めない」 発言に抗議し、
「プルサーマル中止及び疑惑MOX燃料破棄を求める要請書」を読み上げて
提出し、質問には文書回答をするよう強く求めました。 貴重な交渉時間の大
部分を回答の書き取りに浪費しているのが現状です。

Q1 東京電力は福島県民を無視したプルトニウム利用計画を提出しないこと

 東京電力は、現時点では提出する状況ではない、と言いつつも 「アクティブ
試験前に提出する」 と回答しました。 市民と本社との交渉時に 「新潟から
は白紙撤回の文書が提出されているが、福島からは出ていない」 と東京電
力社員が東京本店で発言しました。 私たちは、東京電力のプルサーマル計
画に対する認識を糾し、アクティブ試験前に公表する等というのは受け入れら
れないと申し入れ、「事業計画は提出しない。そのような状態ではない」 と東
京電力が表明することを要求し、文書回答することを求めました。

Q2 東京電力はプルサーマル計画を中止すること

 東京電力は、現時点では同計画について具体的計画を立てる状況ではな
いが、プルサーマルを含めた核燃料サイクルが重要との認識に変化はない、
としています。 私たちは 「プルサーマル計画は白紙撤回されており、アクテ
ィブ試験前の利用計画提出は見送るべき、同計画は中止すると福島から言う
べきだ」とし、本店に報告することを求めました。

Q3 東京電力は疑惑の福島第一原発3号機用のMOX燃料を廃棄すること

 東京電力は、燃料の安全性に問題はないと答えました。 私たちは、保管状
況等を含め、安全性を証明する新たな知見の提供を求めました。

Q4 被曝低減対策

 東京電力は、低コバルト材や復水フィルターの採用、遮蔽の設備、作業に
入る前の配管内の機器等のフラッシング、作業の自動化と遠隔化等、総線量
を抑制するための実施諸対策を発表し、なお被曝線量抑制対策に努力する
としました。 しかし、被曝線量の分布をみると、03年15~20ミリシーベルト
421人が 04年には454人に増加する等、被曝線量の多い労働者は増加
しています。 東京電力は、シュラウド交換等大型工事があったことを原因に
挙げています。 老朽化した福島原発の無理な稼働は労働者被曝を惹起し
ています。

Q5 労働災害隠しが発覚したそうだが、東京電力はどう対応しているのか

 東京電力は、「調査確認し事故があったことを労働基準監督署に報告した」
としましたが、労働衛生安全法第159条の「高所作業に関する規制」の適用
状況や、作業監視員の事故に対する対応等の調査を求めました。
                                         (H.S)


福島県は東電のプルトニウム利用計画を認めないで!

 11月25日、県外の市民と脱原発福島ネットワークは、福島県にも、「日本
原燃(株)の再処理工場における『アクティブ試験』の実施前に発表される予
定のプルトニウム利用計画に、東電のプルサーマル利用分として福島県内
の原発の名前が掲載された場合はこれを計画として認めない」 ことを要望
しました。

 県は、「白紙撤回については、知事の発言や議会での決議からも明らか。
東電のプルトニウム利用計画の発表に対して何か牽制を という要請には、
検討させていただきます」 という態度でした。

 プルサーマルに関する要望